- A Rain Cloud And The Sun
雨雲は恋をした
相手はきらきらの太陽
人気者の彼のこと
いつでも遠くから見ていた
あたしが空に出たなら
みんな逃げだして隠れちゃうの
あなたがひとたび繰り出せば
誰もが笑って空を見るのに
- An Encouragement of Music
短い夢を 朝が来れば幻と化す夢を
後先もなくかき集めてしまう 馬鹿な僕らでいようぜ
一つ知識や偏見をまず置いてくること
二つ好きか嫌いかはあとで考えること
三つ揺れて動いた心に従うこと
いいから黙って飛び込んでくればいいのさ
- Avalanche
泥水をはねて前進すんだ 雪解けで走る川のように
凍る不安もかっさらって
瞳は過去を見ていようとも つま先が明日を向いている
帰ろうなんて考えるな
たとえば何百年前に 凍りついて終わったはずの桃源郷
今更やっと吹いてきた 春風に心をさらわれて
もう雪崩落ちる寸前だ
- BURNABLE GARBAGE
やることやってさっさと未来に行けよ
人に言うのは簡単で 自分はどうだい
部屋に溜まった積年の宝物
かき集めたらたったひと抱えの可燃ゴミになった
次の燃えるゴミの日は金曜日
忘れないように丸を書いたカレンダー
それは1つの歴史の終わり
- Count
準備はできたかい
閉められない鞄の口
つっかえてるのは
入りきらない思いのたぐい
誰にも媚びずに
誰も取り残さないように
あくまで時間は
全てに他人の顔をする
- Danzare
逃げ道を断ち切って 言い訳は捨て去って
新世界へ漕ぎ出した 僕の明日に光あれ
可能性は待つもんじゃなく 迎えにいくものなんだ
フライングするくらいで丁度いいのさ
飛べよ 退屈な世の中と共に錆びることはないぜ
一石投じてあとはどうなれ踊るだけ
- Demoniac Hunting
悪魔と化したあの子の心臓 真ん中で照準捉えてお前は
ためらいもせず引き金を引く 災いを祓う言葉は銀色
街にはびこる恐怖とゴシップ 誰かれ疑い疑われ光らす目
言いつけを守れば救われる 破る奴に同情の余地はない
何百年前 つい最近だって おんなじことやっていたような
まぁいっか ほらまた鳴った (Cough ! cough !) 判決の時間
- Don't run in the corridor
ままならないことばかりをしているよ
問うてばっかで答えが欲しいよ
間に合わない後悔ばかりを知っていくよ
連れていけなかった君のこと
二度としないと誓ったことはまたいつかするんだろう
叱られるのは嫌うくせに導かれたいなんてエゴの極み
「廊下を走るな」「陰口叩くな」「飯は残すな」「挨拶忘れるな」
そういうことはあの頃誰もが教えられているはずなのに
- ephemeral miniature garden
夢から醒めるその刹那に 懐かしい人の匂いを嗅いだ
長らく焦がれたその影は まっすぐにこちらを向いていた
何も言わぬのは戒めか それとも言葉じゃ足りぬからか
答える術のない私は されるがままに手を引かれた
薄墨の空 やや雲走れば あられ地や
- Epigone
あの日夢を乗せて打ち上げた
ロケットの軌道を今日も
把握してるか
離陸に歓喜の声をあげて
それっきり終わってはいないかな
半端な夢を乗せてひしめきあって
どれが誰の何かも
分かったもんじゃないね
- Forty
しゃがみ込む事を禁ずる 俺からの命令はそれだけさ
あとは煮られ焼かれて泣いたっていいぜ
目も当てられぬ現状 ならば目を閉じてゆくまでさ
これで迷うようならそこまで
俺たちに標識などない 俺たちに目安などない
俺たちに導きはない も×もこの手で付けて
間違った日は 立て直すための歌を歌うだけ
- hollow ship
考える事を辞めてしまった真っ黒い船が海に出た
廃棄物のような理想を積んで全速力で飛び出した
胸に掲げた金ぴかのドクトリン 只一つのそいつの誇り
風になびく心とかいうものは置いてこいと教えられていた
回る灯台 その光が照らさない道を 知らなすぎた 君も確かに悪かったのさ
またも1つおんなじ形の真っ黒い船が海に出た
- meridian
明けない夜はないという高々掲げられた声
夜の闇に守られる誰かを震え上がらせる
ひやりと日差しが陰ったどこかに
人目を忍んでは泣く場所が欲しい
meridian 光が空に満ちた日
それを望んではいなかった誰かの絶望
忘れるな 忘れるな 光を称えた君よ
- Midsummer dinosaurs
口を開けて 空を見ていた 視線の先に 巨大な雲
隣で君も おんなじような 顔をしていた 空を見ていた
あんな大きい ものがひとりで 動いてんだぜ 信じられるかい?
少年のように君は言う その瞳も染められて青い
言葉も 身体も 敵わない 世界に抱かれて
あとはただただ ただただ ただ笑うしかできない2人の背後で
- Million Miles
途方もない時を
眠り続けた僕を揺り起こす声
心は無限じゃない
あれもこれもじゃ足りない 耳を澄ませよ
高鳴る 心臓 だけが羅針盤
針よ 動け 示せ 揺らぐ一瞬
- MOVING
AM5:35 August 3rd Monday
最後の荷物を車に積み込んで
よく住み慣れた部屋を後にした
このドアの鍵を閉めるのも最後さ
さみしくなどない 恐ろしくなどない
本当のところはどうだかまだ分からないな
朝靄でちょっと蒸し返す空気
- Parade of 99 demons
苛立ちの窓辺に花火1つ 汗ばんで愛し合う夏の虫
惹き合う求愛のうた空高く 見事僕を打ちのめす
眠らん大通り時速60kmで夜は行く
どうどうめぐりから抜け出せない 僕の存在などいざ知らず
コンビニで缶ビールバニラアイスの彼女はポケットにチョコレート
ちょっぴり青いあんな頃があったかな 僕にも
- perennial
白妙の雲いざ高く昇れ
及ばない僕のことを攫え
白旗を揚げる暇もなく日々はゆく
一度二度のコースアウトはご愛嬌のうち
当たり前に起きて寝てたまに泣いて生きてる
称えられることのない目まぐるしき人生
花のように軽やか 渚のように晴れやか
- The day when the tornado dances
冬の嵐 揺れる街
突き飛ばすような強い風
どんな声も飾りも
今日はただの木枯らし
冬の嵐 揺れるビル 竜巻の注意報
鉛色の乱気流
なすすべなく煽られて
飛ばされてきてしまえばいいのに
- Three-sided mirror
毎日おんなじ場所にいる
猫は道行く人々に
思い思い好きに呼ばれる
全部の名前に返事をする
毎年おんなじ場所に咲く
花々は恋人たちに
「僕らのために咲く花だ」と
何回言われても揺れてみせる
- un-gentleman
やあお嬢さん旅の途中かい バックパックが重そうだね
Un-gentleman I am.
どうしたんだいそんな急いで 探し物が見つかんないのかい
Un-gentleman I am.
ここは光を寄せつけぬ森
あんたは呼ばれてここに来たのさ なあ
- Water flow Rock
流れもしないよ停滞のさなか
景色は似たり寄ったりだね
変わってみろよと挑発したとこで
世界は今日も臆病だね
挑みもしないよ泥濘のさなか
僕らの尾ひれ胸びれは
逃げるためだけに
生えたわけじゃない
- World March
ワールドマーチ 高らかに声を上げて 世界は今日も行進を続ける
足並みを揃えて前を見据える 体と思いは食い違っていてもよしとする
ワールドマーチ 体と想いが一緒に動く君は 離れたところから見ている
私は皆のように列に入れない出来損ない寂しそうに言って笑う
剥がれ落ちそうな靴底が 君の歩いた距離を語る
なのにそれも隠して またそんな風に笑う