- Chiisana Te
小さな手を見て 思わず笑う私
小さなこの手で 生きてた事を笑う
不幸はこの手でかかえられないし
幸せはこの手ではこぼれてしまう
小さな手
幼い手を見て 私はいつも笑う
幼いこの手で 恋した事を笑う
あなたが私にさよならつげて
- Danzetsu
夜中にデイトした 近くの公園で
たしかめあっていたおまえと俺の愛
突然あらわれた おまえのオヤジが
「私の娘は嫁入り前です
近所でおかしな噂が立ちます」
といった
おまえのオヤジには
わかってもらえない
- Hatoga Naiteiru
ハトが ハトが泣いてる
声が 声が聞こえる
ハトは広い空を飛んでいたけれど
もう あんな空を飛びたくないと
飛びたくないと言っている
ハトは地上に降りて
少し歩いたけれど
車と人の流れを見つめ
- Higashie Nishie
昼寝をすれば夜中に
眠れないのはどういう訳だ
満月 空に満月
明日はいとしいあの娘に逢える
目覚まし時計は
母親みたいで心がかよわず
たよりの自分は
睡眠不足で だから
- Hotel Riverside
Dare mo shiranai yoake ga aketa toki
Machi no kaku kara suteki na BASU ga deru
Wakai ni futari wa muchuu ni nareru kara
Semai shiito ni kakurete tabi ni deru
Hiruma no uchi ni nando mo KISS wo shite
Yukusaki wo tazuneru no ni tsukare hate
Higure ni BASU mo taiya wo suriherashi
- Jinseiga Nido Areba
父は今年二月で六十五
顔のシワはふえてゆくばかり
仕事に追われ このごろやっと ゆとりができた
父の湯呑み茶碗は欠けている
それにお茶を入れて飲んでいる
湯飲みに写る 自分の顔をじっと見ている
人生が二度あれば この人生が二度あれば
- Kansha Shirazuno Onna
僕はあなたの為に
すべて忘れて働いた
絹のドレスも帽子も
みんなあなたに買ってあげた
だけどあなたは感謝知らず
感謝知らずの女
ダイヤモンドの指輪
いつか誕生日にあげた
- Kokoro Moyou
さみしさのつれづれに
手紙をしたためています あなたに
黒いインクがきれいでしょう
青い便箋が悲しいでしょう
あなたの笑い顔を
不思議な事に今日は覚えていました
19才になったお祝いに
作った唄も忘れたのに
- Matataki
未来の あなたに
幸せを 贈る
記憶と 想い出を
花束に 添えて
瞬く 瞳に
魅せられて ゆれて
恋する この胸は
求め合う ままに
- Megami
ハロー ハロー お元気?
今夜 なにしてるの?
TVなんか 見てないで
どこかへ 一緒に行こう
女神は この世に ひとりだけじゃないの?
だからもう I love you so
I'd love to be back in your heart
まわりは 星屑ばかり
- Natsumatsuri
十年はひと昔 暑い夏
おまつりはふた昔 セミの声
思わずよみがえる夏の日が
あぁ 今日はおまつり
空もあざやか
自転車のうしろには妹が
ゆかた着てすましてる かわいいよ
もらったおこづかい なくすなよ
- Shiroi Fune
港を出る白い大きな この船が
あなたを今つれてゆくのか
この船が
一度見たら忘れられぬ
白い船が僕の人をのせている
数えられぬテープの色があざやかだ
そんなテープの影に見える僕の人
それはまるで虹の中を
- Shounen Jidai
Natsu ga sugi kazé azami
Daré no akogaré ni samoyou
Aozara ni nokosaréta
Watashi no kokoro wa natsu moyou
Yumé ga samé yoru no naka
Nagai fuyu ga mado wo toji té
- Taikutsu
つめがのびている
親指が特に
のばしたい気もする
どこまでも長く
あ――――――
アリが死んでいる
角砂糖のそばで
笑いたい気もする
- Zenmai Jikakeno Kabutomushi
カブト虫 こわれた
一緒に楽しく遊んでいたのに
幸福に糸つけ
ひきずりまわしていて こわれた
白いシャツ汚した
いつでも気をつけて着ていたのに
雨あがり 嬉しく